日本麻振興会が開催する『日本麻フェスティバル』が、今年3年ぶりに”栃木県鹿沼市”にて開催されます。[第1回:栃木、第2回:徳島、第3回:栃木、第4・5回:兵庫]
毎年、日本伝統文化としての麻にまつわるフォーラム・講演・作品、そして何より人が一同に集い、大賑わいをみせます。ぜひ伝統文化としての麻、農業としての麻にご理解・ご関心・ご支援いただける方々、10/21(土)・22(日)は、栃木県鹿沼市へお越しください。
日本麻振興会について
理事長は、国内麻生産の90%以上を占める栃木県鹿沼市の麻農家七代目である大森 由久(おおもり よしひさ)です。日本麻振興会は、理事長の大森を含めた5人の設立発起人により2012年4月に設立されました。この5人の設立発起人はいずれも麻を栽培する農家です。
日本麻振興会は、日本各地に伝わる麻に関する伝統文化・生活の中で伝えられてきた技術を後世に伝え、また、麻に係わる産業の振興に寄与することを目的としています。
[引用]日本麻振興会 全国の神社仏閣に神麻の注連縄・鈴の緒を奉納する有志の会http://shinmahounou.com/ より
第6回 日本麻フェスティバル in 鹿沼
平成29年10月21日(土)・22日(日)
【フォーラム&講演 の部】
[場所] 鹿沼市粟野コミュニティセンター大会議室
(栃木県鹿沼市口粟野1780) ※MAPはコチラ
10月21日(土) 13:00~16:00
フォーラム「麻に関する伝統文化を次世代へ」
基調講演「麻と人の関わり」
[講師]
・栃木県立博物館 学芸員 篠崎茂雄氏
[パネラー]
・田中由美子氏「近江上布」(滋賀県)
・関根孝義氏「白根大凧合戦」(新潟県)
・若園和朗氏「神戸の火祭り」(岐阜県)
・山口茂氏「龍勢祭」(埼玉県)
[コーディネーター]
・大森由久氏(日本麻振興会)
10月22日(日) 10:00~12:00
講演「大嘗祭と麁服神事」
[講師]国指定重要文化財三木家28当主 三木信夫氏(徳島県)
13:30~14:30
自然と四季をテーマのオリジナル演奏
武蔵太鼓 上 敬之 氏 (栃木県)
【麻に関する伝統文化の展示と実演 の部】
平成29年10月21日(土)・22日(日) 9:00~16:00
[会場]旧粟野中学校(登録文化財)栃木県鹿沼市口粟野1812
※スリッパをご用意ください。
※講演・フォーラム会場の”粟野コミュニティセンター”とは 約280m の近距離です。[行き方ルート]
■展示一覧 ※少し補足いれさせていただきました。
①注連縄と鈴緒(日本麻振興会)栃木県
最高級精麻=神麻を用いた注連縄(しめ縄)と鈴緒の展示です。
「日本麻振興会 全国の神社仏閣に神麻の注連縄・鈴の緒を奉納する有志の会 http://shinmahounou.com/」では、今年も奉納を予定されております。
10月28日 阿波國一宮・大麻比古神社
徳島県鳴門市大麻町板東字広塚13
(参考)幸せを運ぶ『コウノトリ』と『麻』
https://asafuku.net/?p=5585 ※徳島県鳴門市大麻町の話題です。
11月3日 京都府・護王神社
京都府京都市上京区烏丸通下長者町下ル桜鶴円町385
以下は、昨年の奉納時の映像です。
ぜひご参加ご検討ください。
②横綱(第69代横綱白鳳関の横綱)東京都
[写真提供]日本麻振興会 全国の神社仏閣に神麻の注連縄・鈴の緒を奉納する有志の会 幹事 安間 信裕さんより。
③自然布(安間信裕)愛知県
伊勢外宮前・うみやまあひだミュゼにて5月~9月の5ヶ月にわたって、月替わりの展示をしてくださった安間信裕さん。そのコレクションはいずれも博物館級です。
以下は、大麻布特集の展示模様です。
④近江上布(近江上布伝統産業会館)滋賀県
Webサイト:http://asamama.com/
高品質な麻布の産地である近江地域。当ブログでも何度かご紹介させていただきました。実演・体験会もご予定されているそうです。
⑤麻帯、麻布(長島繊維株式会社)栃木県
Webサイト:http://nagashimaseni.co.jp/
長島繊維株式会社は、繊維の町〈足利〉にて創業75年、3代続く呉服/宝飾卸問屋です。呉服部門では従来の問屋業の枠にとらわれず、自社開発商品の企画・製作にも積極的に取り組んでおります。
〈古いものを出さなければ新しいものは入らない〉を社訓とし、常に新しい挑戦を続けながらも、創業当時より続く“膝と膝を突き合わせた商い”による人との繋がりを大切にし、次世代に向けて日本の伝統文化を守り伝えていける会社でありたいと考えます。
長島繊維株式会社 Webサイトより
「野州麻」の八寸名古屋帯を毎年仕立てられているそうです。まだ実物を拝見したことがないので楽しみです。
ぜひこちらのページをご覧ください。
http://nagashimaseni.co.jp/archives/481
⑥備後畳表と麻の関わり(山根一芳)広島県
日本麻フェスティバルの開催に第1回から多々ご尽力されている山根一芳さん(http://www2u.biglobe.ne.jp/~ktk/)。備後畳表と麻の関わりについて展示されます。
日本麻フェスティバル 第2回・徳島開催時の模様をアップされています。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~ktk/h25/asa/huesi.htm
ぜひ会場でご覧ください。
⑦古市の麻苧づくり(「麻の古市」を伝える会)広島県
広島県の古市(ふるいち)地区は、明治~大正時代にかけて、「煮こぎ屋」と呼ばれる麻の加工工場が50軒以上あった有数の産地だったそうです。
⑥の山根さんが、ページにまとめていらっしゃいますので、ご参照ください。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~ktk/h25/asa/huruiti.htm
【10/18追記】
「麻の古市」の紹介リーフレットを公開されています。当日配布されるそうです!
⑨御簾(御牧御簾工房)京都
神具のひとつ御簾。麻房には麻が使われています。
「麻の種」さんのFacebookページより紹介させていただきます。第1回・日本麻フェスティバルでの展示写真です。
⑩弓弦(福地高雄)栃木県
和弓の弦も最上級品は今も大麻です。
「麻の種」さんのFacebookページより紹介させていただきます。第1回・日本麻フェスティバルでの展示写真です。
⑪麻の葉組子(有限会社豊田木工)栃木県
Webサイト:http://www.toyodamk.com/
麻の葉模様
日本の麻の生産は、現在ではそのほとんどが鹿沼市の北西部でされています。
麻は縄文時代から織物や縄などに使われていました。
3ヶ月で2メートル以上も伸びる麻は、その繊維が強いことから「スクスクとまっすぐに、強く育ってほしい」と願う親の気持ちを込めて、生まれてきた赤ん坊の産着には麻の葉模様の付いたものを着せる風習がありました。
麻は神聖な植物とされ、「魔を除ける呪力がある」と言われています。
桟に切り込みをいれ、三本の桟を平に組み合わせて三角形の幾何学模様を作ります。
三角形の中に手作業でより細い桟を加工して組み込み、麻の葉模様を作ります。
とても繊細で、神経を使う作業を経て、麻の葉模様ができるのです。
[引用]豊田木工所Webサイトより:http://www.toyodamk.com/kumiko
⑫日光下駄(工房木の花)栃木県
下駄の鼻緒にも麻が使われてきました。「日光下駄」の主な材料は、”台木”と草履に編む”竹皮”、鼻緒に用いる”真綿木綿”に地元栃木の”野州麻” です。
⑬龍勢祭(翼天飛籠会)埼玉県
この感動的な「龍勢」花火の勢い・・約500mの高さまで上昇する原動力は、麻炭、それも、国産の麻炭でないと成しえないそうです。
⑭神戸の火祭り(若園和朗)岐阜県
1200年続く「日吉山王祭り(重要無形民俗文化財)」。このお祭りに欠かせないのが「麻茎(オガラ)」です。
詳細は、下記ページをご参照ください。
⑮花火(株式会社田熊火工)栃木県
花火に欠かせないのも麻炭です。空気をたくさん含み、微粒子にしやすい麻炭が欠かせません。
⑯白根大凧(弁慶組)新潟県
なんと24畳の大凧合戦。支えるのは大麻の縄。この縄の直径は約2.5cm。長さ約130m。重さは40kgになるそうです。完成までには100日かかるそう。
この縄を切れるまで競い合うというのですから、このお祭りのスケールたるや凄いですね。丈夫で長繊維の大麻は欠かせません。
江戸時代の中頃から約300年続く行事。アメリカ(ワシントン州)の世界凧博物館にも殿堂入り。「白根(大凧合戦)は日本の文化イベントのリーダーであり、おそらく世界最大規模の凧合戦であろう。」と評価されたそうです。
◎白根(しろね)大凧合戦Webサイト
http://www.shironekankou.jp/tako/index.html
白根大凧合戦は、越後平野を流れる大河、信濃川の支流、中ノ口川の両岸から24畳の大凧を揚げ、空中で絡ませ川に落し、相手の凧綱が切れるまで引き合う勇壮な世界最大スケールの大凧合戦で、2013年には世界凧博物館の殿堂入りを果たしました。 越後平野の初夏を彩る風物詩として親しまれている新潟県を代表する伝統行事です。
なお、大凧合戦といえば、静岡県浜松市の大凧揚げ合戦も有名です。この素材にも大麻は欠かすことができません。
⑰野州麻生産道具(野州麻紙工房)栃木県
⑱麻ひき(野州麻紙工房)栃木県
「日本麻フェスティバル」の主催である日本麻振興会の会長が大森由久さん。日本最大の麻農家でもいらっしゃいます。「野州麻紙工房」は、その大森由久さんのご長男・大森芳紀さんが手がけられています。
・野州麻紙工房 Facebookページ
https://www.facebook.com/yasyuuasa/
大森さんの畑については、様々な文献や映像がございますが、ここでは『チャンネル桜』さんで取り上げられた映像をご紹介します。美しい麻畑と栽培工程、精麻加工をご覧いただけます。
麻あって日本あり~人生に欠かせなかった麻文化
八百万の神が息づく森や海に様々な形で関わりながら、それらを守り続けている人々を葛城奈海が紹介し、自然との共生や伝統文化を含めた国の守りについて考えていきます。
今回は、野州麻(やしゅうあさ)を代々、栽培なさっている農家の大森由久氏を栃木県鹿沼市に訪ね、私達の生活に馴染んでいるようでいて今やほとんど知られないままとなってしまっている、日本人にとっての麻の存在について、我が国の文化や信仰、そして人生の節目に欠かせない存在だった麻に込められてきた先人達の思いや、戦後の麻産業が直面した事態、麻の魅力と可能性を今後につなげようとしている人々の抱負などと共に、お伝えします。
案内人:葛城奈海・色希
テーマ:麻あって日本あり~人生に欠かせなかった麻文化
ゲスト:大森由久(野州麻栽培農家 七代目)ほか ※ VTR出演
【主催・お問い合わせ・物販販売のお問い合わせ】
日本麻振興会
栃木県鹿沼市下永野600の1
大森由久 氏 080-2394-7574
※以下パンフレットより転記させていただきました。
「第6回 日本麻フェスティバル in 鹿沼」フライヤー
「第6回 日本麻フェスティバル in 鹿沼」フライヤー
(番外)鹿沼のおそば は最高ですよ!!
会場の鹿沼市は、麻畑以外にも、美味しいおそばでも有名ですよ。麻栽培によって、畑が耕され、特においしいそば と言われてきました。
「鹿沼そば」はなぜおいしいのか?
・香りの強い在来種
鹿沼の在来種は昔ながらの小粒なそばです。そのため、粉に挽いたときに香りの素となる甘皮の割合が多くなるので、香りが良いのです。
・奥深い山々
鹿沼市の約7割は山林で、特に西北部では海抜1,526mに達する広大な林業地帯となっています。そこでは朝晩の気温差が大きく、特に早朝は幻想的な朝もやが見られます。この気温差がそばを美味しくさせます。
・蜜蜂
そばの受粉係「蜜蜂」は山の尾根を越えて活動することはないそうです。そのため、他の種類のそばと交配することなく、鹿沼独自の在来種が守り継がれてきたのです。
・麻の後作
鹿沼は、麻の生産量が全国で1位。麻は皇室行事や神事に使われるなど、古くから神聖なものとされてきました。この麻を刈り取った後に作付、収穫されたそばは特に美味しいと語り継がれてきました。現在は麻生産者が減り、麻の後作のそばも少なくなりましたが、古くは麻を栽培していた畑では、今もそばが栽培され、美味しさを今に伝えています。
・清流
鹿沼は思川水系の水源地の一つであり、いく筋もの清流が流れ昔から美味しい水の産地でもあります。そばの栽培にもそば打ちにも、重要な役割を果たす「水」。この水の美味しさがそばの美味しさの秘訣です。
(引用)鹿沼そば振興会Web(http://www.kanumasoba.com/)より
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