100年前の大麻糸に触れてタイムスリップ

先日は近江上布伝統産業会館『麻々の店』に訪問してまいりましたが、約100年前の手績みヘンプ糸(大麻糸)を用いたワークショップの案内をされていらっしゃいましたので、ご紹介いたします。

◆近江上布伝統産業会館『麻々の店』とは

滋賀県の湖東地域は室町時代より麻織物の名産地でした。特に、江戸時代には「奈良晒」などとならび称される程の良質な麻織物「高宮布(たかみやぬの)」の産地として地位を築きました。そう、高宮布はヘンプ(大麻)を使っていました。

明治に入り、紡績糸の導入や近代化により産業構造が大きく変化し、高宮布の生産は途絶えてきましたが、引き続き近代化に伴う技術革新を重ね麻織物の産地として発展し続けたのがこの湖東地域でした。そして、昭和52年、「近江上布」として絣(かすり)と生平(きびら)が国の伝統的工芸品に指定されました。

「生平」は、手績み糸(てうみ、手で作った糸)を緯糸に使用したもので、近江上布でも伝統的にはヘンプ(大麻)を用いるものでした。

(参考・過去関連投稿)
100年以上前の手紡ぎ麻糸発見!!
近江(湖東地域)の麻(ヘンプ・大麻)について

手績み(てうみ)手で糸を作る作業

生平の生地

地機(じばた)近江上布生平を織る様子

100年前の手績み大麻糸

※写真は近畿経済産業局Webサイトから引用させていただいております。

手で糸を績む作業というのは大変な手間と根気と技術が必要なことで、10年以上の経験者でも1日10gくらいしか作ることができません。その100年前につくられた貴重な糸が滋賀県の民家で12kgも発見されたのは2013年9月でした。

滋賀)100年以上前の手つむぎの麻糸、のれんに加工(朝日新聞 2014/5/12)

近江八幡市の旧家の蔵から100年以上前の手つむぎの麻糸が見つかり、託された愛荘町愛知川の近江上布伝統産業会館がのれんに加工して10日、寄贈者にプレゼントした。貴重な麻糸は今後、伝統技術の後継者育成に活用する。

麻糸を寄贈したのは、近江八幡市安土町の会社員島川緑さん(50)。昨年9月、解体しようとした蔵の中で明治後期から大正初期にかけての古い新聞に包まれた四つの木箱を見つけた。

中には手でつむいだ大麻の糸束が計12キロ入っていた。島川さんの家は当時、農家から麻糸を集めて業者に仲介する仕事をしていたという。

寄贈を受けた同会館によると、麻の繊維を手作業で糸につむぐのは時間がかかり、日本古来の大麻の糸の入手は難しいのが現状。状態のよい極めて貴重な糸が大量に残っていたことに驚き、実際にこの糸を使った手織り体験などのイベントを計画している。

発見された100年前の手績み糸(光輝いています)

とってもしなやかで綺麗な糸です。そして丈夫。手で切ることはできません・・。触れているだけで、どこかタイムスリップしてしまう感覚になります。

近江上布伝統産業会館では、この貴重な大麻の手績み糸を触らせていただけるだけでなく、なんと、製品の販売・体験会(ワークショップ)を開催しています。

<販売商品>

この大麻手績み糸を用いて織り立てた生地の販売をされています。絣が美しいです。
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最高だったのは、この扇子。販売品です。その昔は、将軍家の献上品にもなっていたのではないかと想像します。

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近江麻布・生平手織りコースター!! なんと750円で販売されていらっしゃいました。『こんな貴重なものを良いんですか?』とお店の方に伺ったところ、『使っていただかないと伝わらない』とのお考え。有難く使わせていただきます。

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るーぶる愛知川(愛知川駅コミュニティハウス)』では、近江上布生平展を開催。大麻の手績糸を使って地機で織り立てられた伝統工芸品が展示されています。12月2日(水)~27日(日)。この伝統技術を受け継ぐ若い研修生たちの作品も展示されるそう。是非ご都合つく方は足を運んでみてくださいませ。

<ワークショップと実演>

麻々の店の数々の織機で体験できる貴重なワークショップと実演会です。ご興味ある方、足を運んでみられてはいかがでしょうか。

DSC_1090

●地機と手績の実演●
12月10日(木) 10:30~15:30
12月17日(木) 10:30~15:30

●地機織り体験●  随時受付  参加費¥800
12月13日(日) 10:30~15:00
12月19日(土) 10:30~15:00
※大麻の手績糸を使って近江上布生平の栞を織ります。

●手績み(てうみ)体験●  随時受付  参加費無料
12月13日(日) 10:30~15:00
12月19日(土) 10:30~15:00

 

◆ぜひ近江八幡の『麻香(あさがお)』にも!

『麻々の店』は滋賀県麻織物工業協同組合が運営している店舗ですが、『麻香(あさがお)』は、湖東繊維工業協同組合が運営している麻商品のお店。『麻々の店』にお越しの際は、是非『麻香』にも!

近江八幡の新町通りにあります。観光スポットとして有名な場所。最高の雰囲気、そして、素晴らしい麻製品が目白押しです。

新町通りに期間限定・産地SHOP「麻香(あさがお)」がオープン!麻織物や葦を日常に取り入れよう♪

2
※お店ブログはコチラです。

◆『近江上布生平展』フライヤー

2015年12月07日17時31分29秒 2015年12月07日17時31分08秒


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