100年以上前の手紡ぎ麻糸発見!!
100年以上前の手つむぎの麻糸が発見される
滋賀の近江八幡市にて、なんと100年以上も前の手紡ぎの大麻糸が見つかったとのニュースが、昨日5/11の朝日新聞にてありました。
■滋賀)100年以上前の手つむぎの麻糸、のれんに加工(朝日新聞 2014/5/12)
簡単に内容紹介させていただきますと、近江八幡市の島川緑さんが、解体しようとしていた蔵の中で、なんと明治後期から大正初期にかけての大麻糸束12kgを発見、近江上布伝統産業会館に寄贈されました。
しかも、極めてコンディションが良い状態で、12kgと大量に残っていたそうです。
同地域は近江上布で栄えた地域。同会館では、この手紡ぎの大麻糸を使って「のれん」をつくったり、今後手織り体験などのイベントを計画とのこと。
なんとも素晴らしいニュース。まさに神様からのプレゼントのようです。
高宮布・近江上布について
近江地域(琵琶湖の東:特に愛知川・字曽川流域)は、麻栽培に有利な地理的な条件も整い、古来より大麻草の産地でした。
江戸時代、同地域では良質の麻織物「高宮布」の産地として栄えていました。将軍家への献上品でもあった、この高宮布」は100%大麻でできていました。(参照:滋賀県愛荘町Webサイトより)
明治時代によると、機械紡績の普及と産業構造の変化が重なり、高宮布の生産が途絶えていったようです。そこで、生まれてきたのが「近江上布」。縦糸は、苧麻(ラミー)の)紡績糸、横糸に、手紡ぎの大麻糸を用いるのが伝統的な近江上布です。[手紡ぎの糸を使用した生地は 生平(きびら)と呼ばれます。]
明治時代も末期になってくると、大麻糸の手紡ぎ糸づくりには大変な労力がかかるため、機械紡績がしやすい苧麻に変わっていったようです。
※近江上布の独自技術は下記「近江上布伝統産業会館」ページをご覧ください。
http://www.asamama.com/kaikan/asaco.html
近江上布伝統産業会館について
近江上布伝統産業会館は、近江の麻関係業者で運営されている施設です。
近江の麻の技術伝承にも積極的で、『織人(おりびと)プロジェクト』という名を掲げて、「近江上布の生平(きびら)」を後世へ伝えるための活動をされています。
<http://www.asamama.com/index.html>
企画展『古き良き麻の手仕事 ~生平・暖簾・蚊帳~』
この近江上布伝統産業会館「麻麻の店」では、5月17日(土)~7月13日(日)の期間、『古き良き麻の手仕事 ~生平・暖簾・蚊帳~』という企画展を開催されます。
近江上布の生平、そして、「麻の良きもの」が展示されるそうです。
今回新たに発見された「手紡ぎ大麻糸」の展示・実演、もしかして、体験イベントも開催されるかもしれません。
とても楽しみですね。是非足を運びたいと思っております。
近江地域の麻活も目を離せません。
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