『麻卵』を想像する ~亜麻仁油とヘンプオイルの比較~
『オメガ3入りの卵』というのが流行っているようです。「亜麻(リネン)種子」を飼料にして育てた鶏の卵は、その卵にも多くのオメガ3(必須脂肪酸の1種)が含まれるそうです。
雑誌ananのこちらの記事より説明文をお借りします。
青魚やくるみ、亜麻種子に多く含まれる、人間が体内で作り出すことができない必須脂肪酸。摂取を続けることで、血液サラサラ、脳への好影響、アンチエイジングなど、様々な有効性が謳われている。元々、必須アミノ酸がバランス良く含まれている卵に、オメガ3も加わって“最強”の栄養食品に。
◆麻の実を飼料にした卵の研究
ドイツの研究所によるレポートによると、「麻の実」も鶏への飼料として高い可能性が示されています。鶏への安全性を保ちながら、オメガ3成分を高めることができた、との結論に至ったとのこと。
・Chickens On Hemp Diet Lay Healthy, Omega-3 Eggs
さらに、麻の実を飼料にした鶏は、菜種や亜麻を飼料にした鶏よりも、オメガ3を含み、また、大きくずっしりした卵を産んだとの結果もあるようです。
そのうち、麻の実を食べで育った鶏の卵『ヘンプエッグ』が登場することになりそうですね。
◆リネンオイル(亜麻仁油、亜麻種子)オイル と ヘンプ(大麻、麻の実)オイル
亜麻とはリネンのこと。リネンの種を圧搾して取り出した油が亜麻仁油です。
食用油での比較です。種子から絞った油での成分比較ですが、大まかな傾向は一緒でしょう。ヘンプキッチンさんのWebとシャンブルさんのWebより紹介させていただきます。
オメガ3(α-リノレン酸 n-3系)においては、麻の実油の方が少ないですが、ヘンプの場合は同じ必須脂肪酸系のリノール酸(オメガ6:n-6系)とγ-リノレン酸(n-6系)がバランスよく、しかも高割合(油分成分の80%が必須脂肪酸)含まれているのが特徴。
Who・厚生労働省が推奨する「オメガ6:オメガ3」の摂取割合は4:1。ヘンプオイルは3:1。一方の亜麻仁油は1:4になります。
[(参考)用語解説(わかさ生活さんのWebより)]
オメガ3:オメガ6:γリノレン酸
◆飼料の安全性は重要?!
オメガ3の成分だけでは、ヘンプオイルは亜麻仁油に負けています。なのに、オメガ3が亜麻に油より優れた結果が出ている、という記述は若干疑問が残ります(試験方法について詳細確認する必要がありそうです。)
ただ、人間にも適切な栄養分だけあって、鶏にとっても良いはずなのでは、と勝手に期待してしまいますよね。その卵もオメガ3増はもとより、ほかにも利点が多々見つかりそう。。
記事では飼料としての安全性に焦点があたっている様子。鶏への安全性についてたびたび言及されています。カナダでは鶏へ麻の実をエサとして与えることも許されていないようです。
◆日本でも?
日本では鳥の餌として「麻の実」は多量に流通しています。
下記は『鳥類飼料専門店 キクスイ』さんのWebより、アサノミのページです。
鳥用で販売されていますが、人が食べても普通に美味しいです。栄養満点です。
ベーシックなのは、フライパンで炒って塩ふりかけて食べます。お酒の肴にもgood。(ただ一応、上記商品を人の食用で食べるときは自己責任でお願いします。)
オススメの鳥のアイコンがありますね。書き出しますと、
ラブバード、オカメインコ、サザナミインコ、マメルリハ、ウロコインコ、ハト、中型インコ、大型インコ・オウム だそうです。
鶏には向いていない?? カナダと同じように禁止されている??(そんなハズはないはず)。
どなたか『麻の実を食べて育った鶏の卵』をブランド化して是非販売して欲しいものです。
(文責:北村)
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