【アメリカ】麻の発展はコーヒーなど農業にも貢献!?

カリフォルニア発祥の「ブルーボトルコーヒー」。日本にも2014年に上陸。店舗を増やして拡大中ですね。その、2017年のブルーボトルのギフトセットでイチオシで販売されていたのが、カリフォルニア産の「ゲイシャ種」でした。

今回ご紹介するのは、この「ゲイシャ種」の栽培に、大麻の栽培技術が役立っていきそう、という話です。

Small Lot California Gesha Blend(カリフォルニア・ゲイシャ・ブレンド)

Small Lot California Gesha Blend(カリフォルニア・ゲイシャ・ブレンド):6,500円(税別)/100gSmall Lot California Gesha Blend(カリフォルニア・ゲイシャ・ブレンド):6,500円(税別)/100g

世界最高峰といわれるゲイシャのコーヒー豆。太陽が降り注ぐカリフォルニア州サンタバーバラの乾燥した丘陵地帯で、デリケートで栽培が難しいとされる稀少品種のゲイシャ種の栽培に初めて成功した農園主ジェイ・ラスキー。その自社農園から届いた貴重な味わいのコーヒーは、特別なギフトにぴったり。

◆No.44 コーヒー第三の波、日本の純喫茶文化にインスパイアされたブルーボトル・コーヒー
http://nyniche.com/archives/8705

 

ゲイシャ種とは?

「ゲイシャ種」は、珈琲豆の中でも世界最高峰といわれる品種。エピオピア原産でパナマで拡がったものの、収穫量が少なく、非効率的で見放されたそう。1970~80年代にかけて「さび病」という植物病が大流行し壊滅したそうです。

ゲイシャの歴史

原産地はどこ?

ゲイシャとは?【ゲイシャ種の特徴と歴史】 より引用https://coffeemecca.jp/beans/13430

このゲイシャ種、2004年にパナマのエスメラルダ農園が品評会に出したことで価値が再認識され、2007年には1kg3万円で世界最高落札価格を更新するに至ります。一気に高評価な品種として神格化されたそう。

こうするといろんな産地で「ゲイシャ種」を栽培することになります。ただ、適した気候は限られ、高い栽培技術も要求されます。まして熱帯地域以外では・・

そこに、最新の大麻栽培技術で培ったクローン苗の技術を活かそう、という話なわけです。

 

◆カリフォルニア産・未来の「ゲイシャ種」は麻由来?!

1週間ほど前のWIREDニュースをごらんなりましたか?

大麻解禁に意外な“恩恵”、バイオ技術を応用した「カリフォルニア産コーヒー」ができるまで

嗜好用のマリファナが合法化されたカリフォルニア州で、大麻の栽培技術を活用してコーヒーを栽培し、南カリフォルニアをコーヒーの一大産地にしようという動きが始まっている。ラボで病害虫に強い組織を培養し、効率的に“量産”しようというものだ。巨額の金がつぎ込まれて成長著しい大麻産業は、ことによると農業の未来を変えていくかもしれない。

frinjcoffee

大麻栽培の技術を応用することで、病害に強く生産性の高いコーヒー苗が生まれた。

https://wired.jp/2018/04/10/how-cannabis-tech-can-help/ より

南カリフォルニアのコーヒー農園「フリンジコーヒー(Frinj Coffee)」で栽培する「ゲイシャ種」。「ブルーボトルコーヒー」にも多くの豆をおさめています。

このフリンジコーヒーに、先月3月末から今後4年にわたって300万以上の苗を提供すると表明したのが、大麻生産会社の「フロント・レンジ・バイオサイエンシズ(Front Range Biosciences)」。大麻以外にもコーヒーなどの植物も手がけています。

Front Range Bioscience社

同社は、大麻の大規模栽培に想定される様々なリスクを想定して、以下のようにクローン苗の製造を研究開発してきました。

大麻の栽培には、さほど時間がかからない。半年もすれば収穫できるだろう。ただし、その短い過程に、大麻はウイルスや菌のような困り者の餌食になる恐れがある。

特に気をつけなくてはならないのは、作物のクローンをつくる場合だ。つまり、際立って生産性が高い、あるいは強い苗を特定し、その組織サンプルを採集して新しい苗を育てる場合である。元となる苗が健康そうに見えても、何らかの菌に感染していたら、温室内の植物は全滅してしまうだろう。

こうした問題すべてを回避するため、フロント・レンジは2016年8月、組織培養方法の開発にとりかかった。大麻の組織サンプルを採取するときは、ウイルスや細菌に汚染していないことを確認し、苗をひとつずつ個別の容器に入れ、適切な量の栄養と光を与えて育てていく。

病害に強く、生産性も高い苗をラボで工業的に量産していきます。以下のようなメリットにつながります。

「ホルモンのコントロールを通じて、発根、発芽、伸長など特定の段階を操作できます。植物を工場で製造するようなものです。害虫にわずらわされることもなければ、殺虫剤もいりません。環境を自分たちで管理できるのです」と話す。

顧客はこんなふうにして育てられた素晴らしい植物を受け取り、温室で育てる。順調なスタートを切ることができるわけだ。

いまこの「フロント・レンジ・バイオサイエンシズ」社は、数種類のゲイシャ苗を育てて検証しています。そもそも熱帯気候でないと栽培できない品種だったわけですが、逆に、南カリフォルニアだからこそ病気なく育てられる品種(記事では”組織”という表現を用いています)を生み出すことができるそう。詳しくは、WIRED記事をご覧ください。

◆大麻解禁に意外な“恩恵”、バイオ技術を応用した「カリフォルニア産コーヒー」ができるまで
https://wired.jp/2018/04/10/how-cannabis-tech-can-help/

来年以降のブルーボトルコーヒーで提供される「ゲイシャ種」のコーヒーは、このフロント・レンジ社の大麻技術が活かされた豆かもしれませんね。。

また、このクローン苗技術はコーヒー以外の作物にも応用できるそう。なんだか怖くもなりますが、とにかく、大麻栽培で培った最先端な技術が他作物の栽培にも活かすことができる、『大麻栽培の進歩が、今度は農業全体の進歩に役立つ』という現状を押さえておきたいと思います。

“ヘンプ”のネルコーヒー も!?

大麻栽培については、立ち遅れる国・日本ですが、コーヒー文化、とくに、ネルドリップコーヒー文化では負けていません。日本で発展したコーヒー文化「ネルドリップ」を、ぜひヘンプ素材に絡めて世界につなげたいものです。

ヘンプのネルドリップで入れた珈琲は、海外のコーヒー愛好家からもビックリ。ぜひ世界に拡がって欲しいなぁ、と思います。

ぜひお試しください! (以下ページで参照)

 

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