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「ヘンプ中綿敷パッド」からみる日本の繊維現場状況

先日できあがってきましたのが「ヘンプ中綿敷パッド」です。9月に売り切れてしまい再生産が遅れに遅れました。何点かを改良しまして限定数販売します。

工場さんも生産逼迫しておりまして、今回の入荷数がなくなったあとは来年になりますが、時期は未定です(詳細理由は以下をご覧ください)。。

◆商品概要

ヘンプ/コットンの中綿の敷パッドです。お布団、マットレスに取り付けてお使いいただけます。側生地は表も裏もヘンプ100%。リバーシブルにもお使いいただけます。

側生地ヘンプの快適さ、そして、空気を保つ中綿によりクッション性と保温性が増すのが特徴。

同じヘンプ/コットン中綿を用いた「敷ふとん」までは、、、という方にお使いいただいていることが多い印象です。

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このような感じに布団用の中綿シートをヘンプ100%生地で重ねあわせキルティング(縫製)します。1枚の中綿シートは300g。拡げるとちょうど1畳くらいになります。これを本製品では4枚(1.2kg分)使っています(ちなみに、通常の敷ふとんは20枚分(6kg)使っています)。写真は敷ふとんのものですが、敷パッドも手で1枚ずつ中綿シートを重ねあわせます。

5.綿を並べている模様

 

◆リニューアルした点

今回のモデルで少し改良した点は以下のとおりです。

1.中綿

従来は、ヘンプ/コットン(30%:70%)の混率の綿を用いておりました。今回からは、ヘンプ/オーガニックコットン(50%:50%)の割合として、ヘンプの混率を大きくしました!

従来、オーガニックコットン(以下、OG)で中綿を用いるとハリがないために避けておりましたが、このたび硬綿タイプのOGが出たためにモデルチェンジといたしました。

OGだからと言って、特に機能的な点は増すことはありませんが、環境のことを考えますとちょっと嬉しく思いますよね。

とにかく特筆すべきは『ヘンプの割合が増えたこと!』です。これは私どもにとっても念願でした。

■(販売してます)ヘンプ/オーガニックコットン 布団綿(中綿)
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http://asafuku.jp/SHOP/C0042-2.html

2.中綿量

前回より25%ほど中綿量を増やしまして、もっとしっかりした敷パッドにいたしました。

3.サイズ

ロング布団に合うようサイズを103×206cm(従来は96×196cm)にしました。ロングサイズでも安心です。

 

◆再生産が遅くなった理由・・

本製品の再生産が遅くなった理由・・・そこには構造的な理由がありました。

ご存知のとおり日本には「外国人研修制度(リンク先はWikipedia)」があり、多くの外国人が日本の産業で働いています。繊維業界では、とくに中国中国からの研修生が数万人規模でいます。彼らは3年の間研修と実習を行います。

制度自体は『国際貢献と国際協力を目的として、日本の技術・技能・知識の修得を支援する制度』な訳ですが、受け入れる工場としては、欠かすことができない労働力になっていた背景があります。

この敷パッドの生産を依頼している工場さんでは、この中国人研修生が帰国。代わりの方が見つからない状況で人の手が足りない、、というのが生産が遅れる理由だった訳です。

人が足りない中、社長自ら仕込みの段階から手がけられた、と伺っています。

 

◆「外国人研修生・技能実習生業務統計」をみてみた・・

この外国人研修生の統計情報を公開しているのが「JITCO(公益財団法人 国際研修協力機構)」です。その統計発表によると、実習生・研修生の数は、上位5カ国上中国だけが減少(16.1%)している模様。そして、職種別でも繊維・衣服製造関係のみ減少(2.8%減)の様子。受け入れの人数でみれば、まだ中国は1位ですが、まもなくベトナム人研修生が上回りそうな状況です。

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一方、2年目、3年目も研修を続けるためには「研修職種別技能実習2号移行」の申請をする必要がありますが、繊維業界はダントツの減少率(2014年で-5.8%)です。ほかの職種をみると漁業が微減の-1.7%。農業、建設、食料品製造、機械・金属、その他(プラスチック成形、製本など)は軒並みプラス。建設業など45.1%増です。(技能実習移行申請者(年度)職種別統計(2012~2014)より )

これは、そう、1年で十分と考える研修生が多いことを裏付けていますよね・・ 繊維・衣服製造現場での仕事を続けたくない研修生が多い(研修生に人気がない)のを裏付けられるデータといえそうです。

改めて、工場さんの苦悩を感じてしまいます。

 

◆日本繊維関係工場の苦悩・・

麻福では、日本での製品づくりを心がけていますが、今回のような工場さんでの苦悩は多くございます。私どもが遭遇したほかの例でいうと、、

  • 最終工程の縫製担当者が高齢で病気。そのまま離職してしまった。受注はあれども、代替方法がない(従来原価で生産継続ができない)。
  • 工場閉鎖。業績悪化。海外安価品の流入による経営悪化、ほか、高齢で跡継ぎがいなく、やむなく廃業。
  • 技術者(職人)の高齢化、離職。   などなど。

一筋縄では解決できない構造的な課題を抱えていらっしゃる工場さんも珍しくないです。

 

 

◆良好な関係を構築するために・・

 

ただでさえ、ヘンプによるものづくりは面倒くさいもの。このヘンプでのものづくりを続けていただくため、また、Win-Winの関係を築いていくため、にも、

  • 長期計画
    → 余裕をもった納期で計画的に継続的に依頼する。

  • 生産数量のボリュームアップ
    → ある程度の生産数量を発注する。

  • 販路拡大
    → そのためにも販路拡大を(とくに出荷数量を増やすよう)努める。。

で進めていけるよう改めて決意する次第です。製品をつくっていただける方がいなければ、ヘンプ製品の未来も薄れてしまいますので。。

皆様のご支援よろしくお願いします m(_ _)m

■ヘンプ中綿敷パッド
http://asafuku.jp/SHOP/A0099-1.html

 

(文責:北村)

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