シャトル織機に想いを馳せて(ご支援依頼)

みなさま「シャトル織機」はご存じでしょうか?

シャトル・・「杼=ひ」を用いて織る織機のことです。18世紀半ばから19世紀にかけた1700年代のイギリス産業革命の先駆けとなった画期的な織機です。『1733年ジョン・ケイ、飛び杼(flying shuttle)を発明して織機が高速化された』・・世界史を学ばれた方には聞き覚えがあるかもしれません。

ただ、現在はシャトルを用いない方式の織機が主流になり、年々減少の一途をたどっています。今回はそんなお話。

 

■シャトル・・「杼=ひ」って?

下記の写真をご覧ください。工場さんから頂いた杼(ひ)です。手ぬぐい生地を織っていただいている工場から破損したものをいただいてきました。カヌーのような船型です。ここに緯(よこ)糸となる糸を巻いたボビンを入れ、経(たて)糸の間に通していきます。

シャトル織機の「杼=ひ」

これひとつで数万円。消耗品です。かなり丁寧に作りこまれており、加工にも熟練の技が必要のようです。現在も製造している会社はありますが、そのうち入手できなくなるのでは??と織り職人は懸念されていました。

 

■シャトル織機の織り

「杼(ひ)」を用いるのは手織り織機も一緒。ただ、「飛び杼」が開発され、そして、その理論をもとに自動織機が開発。人の手で引いていた「飛び杼」は、自動化されるようになりました。

ただ、シンプルな原理だからこそ、手織り織機のように、人による調子合わせが必要になります。織機を調整、また改良することで、様々な生地をつくりだすことが可能となり、日本の多種多様な布文化を築いてきました。

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■「生産性」が悪いシャトル織機

ただ、レピア織機や、エアジェット・ウォータージェットなどの織機(無杼織機:シャトルレス織機 といわれます)が流通してくるにつれ、シャトル織機の生産性の悪さがが問題となってきました。

そう、シャトル織機は、織るスピードが大変に遅いのです。そして、麻の細番手糸を織るには熟練技と手間が必要になります。

背広のヴィンテージ生地を織っている愛知県(一之宮)の工場の例ですと、現在主流の高速織機では1日200メートルも織れるところが、シャトル織機ではたった8mです。(参考:NHK美の壺『背広』

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■「シャトル織機」だからこその味わいがある

ただ、この「遅さ」の中に味が出ます。緯糸がゆっくりと時間をかけて織っていきます。この遅さが風合い・趣のある生地をつくりだしていきます。この緯糸への負荷がかからない「ゆとり」は、空気に包まれたような温かみのある風合いをつくり出し、また、手がける職人の「顔」「個性」となって、人々を魅了してきたのではないかと思います。

 

■麻福のシャトル織機商品

麻福でも、いくつかのシャトル織機生地を用いた商品があります。代表的なものを2つご紹介します。

1.かるふわストール

和歌山で織り立ててります、「かるふわストール」の生地。。こちらは「シャトル織機」で織っています。小幅なのに、1日で織り上げられるのは なんと13mだけ・・・

このスピード感が、生地にふっくらとした空気をまとったかのような自然の膨らみをもたらし、かつ温かみのある風合いを醸し出します。

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併せて、先日ご紹介した「べんがら」で丁寧に手染め。この手染めによってできあがる微細なシワが生地に立体感をもたせ、軽くてふんわりしたストールに仕上がっています。

お出かけしても、紫外線をカットし、また、日光による色あせの心配もない心地良いストールです。

(参考)「ベンガラ」の過去と未来・・・その機能性について

いまの時期、春風を感じさせるストールです。

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・かるふわストール
http://asafuku.jp/SHOP/A0114-1.html

2.手ぬぐい生地、和晒

そして、手ぬぐい生地・和晒もシャトル織機です。大阪泉州地域。現在晒生地の約90%は、この地で織られています。

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織っているところの映像です。緯糸にヘンプ糸がかかっています。

シャトルに載せられたヘンプ糸。

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ちなみに、織り立てる段階で糸に糊をつけるため、生地洗い(精錬)をします。

この地域で行うものは「和泉 和晒(わざらし)」と呼ばれ、江戸時代から続く方法で行われます。どんな方法かというと、同じ釜で2~4日間ほど生地を炊いて行うのです。圧力がかかっていないので繊維へのダメージを最小限になります。やわらかい風合いながらも、ヘンプのシャリ感が残り、とても心地よい風合いになっています。

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ヘンプコットン 和晒

麻 和晒

キッチンペーパー、ラップの代わりに

・ヘンプコットン 和晒
http://asafuku.jp/SHOP/A0112-1.html

 

★(オススメ)天然藍染め・ふんどし

さらに、シャトル織機のもうひとつの特徴は「生地の耳」ができることです。この耳がうれしいのです。

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藤岡糊付所殿のWebページより拝借

日本手ぬぐい」は、この耳がついているからこその実用性がありますが、ここでオススメなのが「ふんどし」。

シャトル織機で織った小幅生地の耳をそのまま用いて「ふんどし」にしています。通常の「ふんどし」は端を3つ巻などの処理をするため、少しデッパリができてしまいます。この生地ではそれがない! 「ふんどし」を長年使う方には、この心地良さが分かっていただけるのではないかと思います。

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シャトル織機で織った生地には「布の耳」ができます。ふんどしも快適。

・天然藍染め・ふんどし《男性用》
http://asafuku.jp/SHOP/A0118-1.html

天然藍染め・ふんどし

 

■そして、お願い。

現在、シャトル織機の数、そして、手がけられる職人さんが減っている状況にあります。高齢化と後継者問題..そうしてやむなく廃業される事例が続いています。それは、麻の伝統的な産地=近江湖東地域でも問題となっています。今年2軒の工場廃業が予定されているそうで、、この稀少なシャトル織機がスクラップされる事態が目に迫っているというのです。

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そこに、近江の地で117年にわたり麻布を織物をなさっている「林与」の林社長が、クラウドファンディングの力を用いて、動き出しました。

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(株)林与 林社長

■近江湖東産地で、衰退しつつある本場の麻織り文化を守りたい!
https://readyfor.jp/projects/ASAORIHOZON

このブログで掲載させていただきましたシャトル織機の写真は、このページより拝借しています。

室町時代から続く麻布で栄えた産地=その多くの生地はシャトル織機で生み出されてきました。その貴重な織機がなくならないよう、、皆様からもご支援いただけないでしょうか。「いいね」「シェア」はもちろん、具体的な「金銭での援助」はもっと大歓迎ではないかと思います。

近江湖東地域は、大体「ヘンプ(大麻)」素材の産地でもあります。(過去記事『近江(湖東地域)の麻(ヘンプ・大麻)について』をご参照ください)林社長との面識はございませんが、いつかご面会して、「これからの未来へ向けた新たな大麻織物」を織っていただけないか、お願いしたいと思います。

みなさまのご支援をよろしくお願いいたします!

■近江湖東産地で、衰退しつつある本場の麻織り文化を守りたい!
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