日本中、麻でいっぱい(昭和12年)

先日は群馬県の『岩島麻』を取り上げましたが、その『岩島村誌(1971岩島村誌編集委員会)』によると、麻栽培の好条件としては下記があげられるそうです。

  1. 温度の急速な変化がなく生育期間中降雨量がかなりあり、空気湿度の高いところ
  2. 強風のないところ
  3. 生育の後期から収穫期にかけては晴天の多いところ
  4. 土壌は有機質に富んだ排水によい壌土ないし埴壌土
  5. 収穫後に水が豊富で便利なところ

ただ、繊維用途だけでなく様々な用途で活用される麻です。群馬県以外でも日本中で栽培され活用されていました。

それがわかるのが冒頭のイラスト(拡大表示)です。

昭和12年当時の【麻の分布圏】。
『大麻の研究(昭和12年:1937年)※』より転載させていただきました。

日本中、麻でいっぱいです。

ただ、日本の麻作付面積は減少の一途。イラスト作図当時の1934年(昭和9年)は約1万haあったところが、1950年(昭和25年)には 4,049 ha。2012年(平成24年)は、わずか 5 ha にまで激減(農業ビジネスによる)。大変寂しい状況です。

伝統・機能性・自然エネルギー、、、多方面に大いなる可能性を秘めた植物=ヘンプ。絶滅させぬよう、また新たな日本の麻文化を創るべく様々なプレーヤーが活動しております。

★エシカルな素材=麻(ヘンプ)★
130701_ethical - コピー

※5/1  3:00、文献名が『麻の研究』になっていました。正しくは『大麻の研究』です。お詫びして訂正いたします。

ASAFUKU(麻福):http://asafuku.jp/

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コメント

  • コメント ( 2 )

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  1. 清水正博

    私の父は故郷の長野県麻績村の聖高原に別荘を作りましたので子供の時からスキーなど家族で利用しましたが、最近は全く出かけて行きません。しかし麻の栽培の歴史のことなど詳しく知りたくなって来ました。我が家は代々呉服屋さんだったらしいので、何か関係があったかもしれませんね。

    • kitamutak

      コメントありがとうございます。美麻村も麻績村も、特に江戸時代から明治にかけて、麻の大産地だったようです。特に、美麻村では数年前に地域おこしイベントとして「美麻フェスティバル」を町を上げて開催していたこともあります。

      ・麻の館
      http://singyou14765.web.fc2.com/profile2.html
      ・鬼無里ふるさと資料館
      http://www.city.nagano.nagano.jp/soshiki/kinasa/14454.html

      は、お近くの展示施設です。もしご存知なければ、今度の機会に一度いかがでしょうか。
      私も伺ったことはありますが、少しばかし当時のことを感じることができました。