ヘンプとリネン(亜麻)・ラミー(苧麻)の違い。麻の種類について。

麻の種類について

日本で一般的に「麻」というと40~50位の種類があります。

海外では、リネン(Linen)、ラミー(Ramie)、など、植物学で分類された品種の名前で呼ばれますが、、、日本は植物の茎からとれる繊維の総称 として語られることが多いです。

ヘンプ(大麻草)は、現在「アサ科」に分類されています。

麻の種類について

 

植物学的に違うので、当然のこと姿・形から変わってきます。

ヘンプとリネンを比べてみました。(イラストはWikipediaより)

ヘンプとリネン

リネンとヘンプ(Wikipediaより)

 

全然違うでしょう??

 

機能性・地球環境への影響(栽培面)も異なる

植物学的に異なるので、やはり、その機能性、ないし、その栽培・地球環境への影響も変わってきます。

まず機能性:

ヘンプ リネン ラミー 比較

ヘンプ・リネン・ラミーの比較<物性面>

 

全体としては似たところありますが、ヘンプは、リネン・ラミーのよいところを網羅していますね。

抗菌性、紫外線防止効果は特筆すべきポイントかと思います。

 

続いて、栽培面:

ヘンプ リネン ラミー 比較

ヘンプ、リネン、ラミーの比較<栽培面>

 

多少言い過ぎの感がある点はご容赦ください。

ヘンプでも化学肥料を使う畑もあります。リネンでも、無農薬にトライしているところもあります。ラミー(苧麻)は、ヘンプと同じように日本在来種といえると思います。その昔は、農薬を使いません。

ただ傾向として、ヘンプがリネンやラミーより『地球環境負荷が少ない』、さらには、『栽培によって地球環境をよくする』点があることはハッキリ言えると思います。

E006-1_13

ヘンプ栽培による地球環境への貢献

※土壌改良においては、地中の重金属の分解、硝酸性窒素の吸収効果などの研究結果もあります。

 

リネンはとてもナイーブ

特に、リネンは土地を痩せさせるといわれています。一度収穫したら5~7年くらい畑を休耕地にしておく必要がある(他の作物を植える場合もある)ようです。ヘンプが土壌改良、毎年でも栽培できることと比べると、とてもナイーブな植物です。

 

洋服の品質ラベルに書いてある「麻」って?

「麻」の洋服を買ったとして「品質ラベル」をご覧いただくと当然「麻」と表記があります。「麻」とあるから、アサ科の麻=ヘンプ と思われるかもしれません。

ただ、日本の法律(家庭用品品質管理法)では、「麻」と書かれていれば 「リネン」か「ラミー」のことを指します。 ヘンプは?? 指定外繊維 と表記するよう決められています。

家庭用品品質管理法

家庭用品品質管理法

 

これは、法律制定当時の繊維産業において、「リネン」「ラミー」を扱っている会社ばかりだった・力が強かったからといえると思います。

日本古来から使われてきた素材なのに、、、なんだか納得できない話ですが、これを変えるには、ヘンプ衣料を普及&啓蒙していくしかありません。

 

..ということで、日常の話題で「麻」が出てきたときは、どの種類の麻かを意識してみてくださいね。そこからヘンプへの理解も深まってきます。

■メールで購読されませんか?
以下にメールアドレスをご登録ください。更新通知をお送りいたします。





関連記事一覧

コメント

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。